おじさんの怒号が地方民20人くらいを救ったお話
地方民は満員電車に慣れていない
都会っ子の方は、これを前提に読み進めていただければ幸いです。
自分自身はめったに電車を利用しませんが、乗車駅から到着駅までずっと座れなかった経験は数えるほどしかありません。都会でいうところの「平日昼間の上野〜羽田空港国内ターミナル」くらい平和なノリ。そんな地方都市でのお話です。
そんな地方民が、年に数回浴びる満員電車の洗礼
人、人、人、人、人、人。
浴衣姿のうなじセクシーなお姉ちゃんに、活発な乳幼児。
独特の臭気を発せられる中年男性。
JR西日本はエコとかそのあたりに非常に配慮していらっしゃるようで、空調はあまり効きません。暑・臭・苦。
それでも乗りたい、乗らなきゃ帰れない。
そんな想いから乗車口に群がる地方民ですが、いかんせん満員電車に慣れていません。
「なるべく多くの人が乗れるように詰めている」
つもりでも詰め切れないのです。いや、本当に詰めが甘い。これが地方民の限界。責めないでほしい。
「奥の奴ら、もっとつめろ!そしたらもっと乗れるやろ!」
突然、車両中央付近からおじさんの怒号が響きわたりました。
お姿は拝見しておりませんが、ここは修羅の国。
おそらくは派手なアロハシャツを身にまとい、24Kアクセサリー等で着飾った紳士であっただろうと思われます。
そして始まる民族大移動。
追加で20名程度が乗車に成功しました。
おじさんはすでに電車に乗り込んでいましたから、ただ「自分が乗りたい」という一心で怒鳴ったのではないでしょう。
もっと言葉を選んで優しい言い方をすることもできたでしょう。
それでも、あのおじさんの威嚇で20人の地方民が10分早く家に帰れたのはたしかです。
席を譲った譲られた
それもたしかに心温まるエピソードですし、電車内でのマナーです。
でも自分にはこのおじさんのエピソードがいまだに記憶に残るほど印象的だったので、あえて。
おじさん、ぐっじょぶ。
※「つめる」って、方言じゃないですよね…?